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おやすみホログラム 世界の27ツワー 観戦記 (Day5 : 11/4)

VIP限定ライブ

4時過ぎに起床。ボケが治らないが明後日には東海岸に移動してさらに時間がずれるしもう気にしないことにした。
二度寝しようとするが寝付けない。小一時間ベッドの上でゴロゴロするが二度寝も諦めてシャワーを浴びる。

 

今日から泊まっているホテルの隣におしゃれなコーヒショップを発見していたので、オープン時刻に朝ごはんがてら早速行くことに。適当にチョイスしたトラディショナルクロワッサンがうまかった。中心街から少し離れた一見殺風景なこの通りも探せばまともな店も結構あるようだ。

 

今日はVIP限定イベントフリーモントという場所で行われる。
チケット代 200USD かつ 30人限定 と日本ではまず大失敗する類のイベントである。
自分はもともとUSツアー全通するつもりで深いことは考えずチケットはおさえていたのだが、よく考えると大変な出費だ。我々はある程度想定は付くし望むべからずもクソイベントの耐性が付いているがこんな得体のしれないイベントのチケットを地元のファンは買うだろうか?全く参加人数の想像ができない。

 

サンフランシスコ→フリーモント

西海岸オンリーの日本遠征メンバーはアメリカの滞在期間が短いこともあり、VIPイベントは諦めて全力でサンフランシスコ観光を楽しむとのこと。せっかくの機会だしそれはそれでアリだと思う。日本からの参加者は、困難なツアーやイベントに限って必ずふっと現れ、やっぱりこのイベントのチケットも買ってしまっていたマナティと自分の二人だけ。イベントは13時開始である。"UNIT 7"という開催場所もGoogleに何度聞いてもわからず、渡米が近づいたころ更新されたイベント詳細の住所でやっと行き先を割り出すことができた。

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昨日までの場所と違い、電車やバスで最寄りにたどり着けそうにない。移動には車かタクシーが必須になるような難易度の高い場所だった。今回たまたまレンタカーをしていたので迷うことなく車を出すことにしたが、電車とタクシーだとサンフランシスコからどの様にするのが正解なのか答えを導き出すのは難しそうだ。

 

サンフランシスコから車で1時間くらい。余裕をみて10:30出発にして予定時刻に部屋を出たがホテルの予約トラブルでフロントで揉めてしまい、結局11時前くらいにマナティを泊まっていた市街地中心のホテル前で拾い出発。

 

道中は順調で開演1時間前のお昼12時に現場へ到着。着いたところは予想の斜め上を行く住宅街、というかただのガレージだった。車が5台は並んで走れそうな広大な道路の両脇にたくさんの車が路駐されており、どう考えても全く問題なさそうなのでためらうことなく走らせて来た車をガレージの向かいの路肩に停める。

 

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今日の会場は観光客なら絶対に来ないであろう、普通の住宅街の中にあるガレージスタジオだった。周りは「特攻野郎Aチーム」の様な、子供の頃よく見ていたアメリカ製テレビドラマに出てくる住宅街の街並そのものだった。ガレージのゲートが開きそこからDerekが現れ、中に通される。

 

どうやらこの辺一帯がガレージタイプスタジオが並んでいるエリアの様で、貸しスタジオなのかなと思っていたら ”Phoenix ASH” と書かれていた紙が貼ってあった。今回のツアーで対バンしたこのバンドが所有しているガレージと推理。ガレージの中はたくさん人を呼ぶことを考えていない様な造りで高そうな楽器や機材が無造作に置いてある。その奥にコントロールルームの様な部屋もあり、一通りのことができそう。
確かに後から考えると、アコースティックライブとはいえスタジオレンタル代を払って遠くから楽器を持ち込んで、慣れないPA卓機械を操作するよりかはトラブルなく対応できるし合理的だ。

 

予想をはるかに裏切り、現地のファンも三々五々やって来た。きちんと数えていないが参加者は我々を入れて12人くらいだった。2〜3人しか集まらないのではないか?とフリーモントへの道中マナティと話していたのが大きく予想を超えた集客である。

 

LSDj講座 presents by TORIENA

 

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はじめにTORIENAさんによるLSDj講座が行われた。

「LSDj」とはGAMEBOYで走らせることができる作曲ソフトである。GAMEBOYで走らせるので当たり前だが往年のGAMEBOYサウンドハードウェアを使うことになる所謂チップチューンの作曲ソフトと同義になる。

 

GAMEBOYサウンドスペックは

パルス波(矩形波) 2ch + 波形メモリ音源 1ch + ノイズ 1ch

であるため同時発生音数は4ch、そのうちノイズはほとんど音階を持たないので、実質の同時発生和音は3音ということになる。


チップチューンの核となる「パルス波」は矩形波、方形波とも呼ばれ、昭和後半に多数発売・流通した8ビットパソコンに搭載されたPSG(Programmable Sound Generator)に搭載され大きく普及した音源である。親しみのあるもので言えばファミコンなんかが代表的なPSGを搭載したハードウェアである。

 

最近の楽器事情は高性能化やサンプリング技術の発達によって自然の楽器が発生する音に限りなく近い音声を再現できる。だがパルス波は自然界では起こりえないほどの速度の速い立ち上がり、立ち下がり成分を持った電気的な波形であるため、むしろ現代の機器で改造なしに完璧にこの音を再現するのは実はとても難しい

CPUの性能面だけでいうと何千倍も今の機器の方が優っているが、上記のとおりパルス波はその時のハードを使わないと完璧には再現するのは限りなく困難なのである*1

 

TORIENAさん本人からは直接聞いていないが、PCやMacでもGAMEBOYエミュレータはたくさん存在するし、GAMEBOYでも何機種もありバックライトが付いて画面も綺麗なGAMEBOY ADVANCEなども簡単に手に入るが、あえて使いづらい初代のGAMEBOYを直接DJミキサーに接続し演奏を行なっているのは上記に述べたチップチューンらしさへのこだわりであり矜持なのだろう。

限りなく似た様な音ならMacならば簡単に再現できるし、UI的にももっと効率よく作曲できるアプリがたくさん転がっている。でもこの音は初代GAMEBOYでないとダメなのである

 

TORIENAさんはプロジェクターに実際のGAMEBOYの画面を映し、先ほど説明したGAMEBOYサウンド構成、そして曲の入れ方や操作の仕方を説明。
説明が丁寧で分かりやすく60分があっという間に過ぎた。
個人的にはあと倍くらい時間があれば皆がもっと理解できるのではないかと思った。

 

こんな間近でGAMEBOYチップチューンに対する彼女の強い想いを聞く事ができただけでも十分価値のある時間だった。

誠に失礼なことなのだが自分はチップチューンに興味はあったものの、今回TORIENAさんのライブを見たのも初めてでWEBやYOUTUBEの情報だけでクールでライトなイメージを持っていた。
だが彼女はその外見から想像できないほどギークで熱い気持ちを持ったアーティストだった。なにしろ理屈抜きにめっちゃ盛り上がるので東京にいる時またライブに行きたい。

 

おやホロアコースティックライブ

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LSDj講座終了して少しの休憩&物販タイムを経て、おやすみホログラムのアコースティックライブになった。

アコースティックライブ、東京では毎月の様に聴く機会*2があるが、USツアーでは東西それぞれ1回ずつしかチャンスがなく、東海岸はFREE LIVEなのに西海岸は200USDのVIP限定イベントである。この差はなんなのかわからないが、それでも10人くらい現地ファンがこの高額イベントへ参加してくれてくれた。オケのライブではわからない繊細な部分や歌声を(図らずもがな)こんな間近で見られたんだから価値はあったのかな。

 

 

 

 

演後の物販時間にVIP特典のグッズをたくさんもらう。演者の記念撮影を横から盗み撮りして無事イベントは終了。終わってみるとなかなか満足したイベントだった。

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車でサンフランシスコへ移動。

 

夕飯(反省会?)

観光組はアルカトラズに行き、十分に満喫した様だ。もともと夜は一緒に夕飯を食ようか、という話になっていたので、まずマナティを彼のホテルに下ろし、自分は自分のホテルに一度戻り車を駐車。

その後合流するためパウエルストリート駅へ。今回も例のSKIPがどこかにないか探し回ったが見つからず、結局徒歩でミッケラーバーへ、SKIP運がない。今日もIPAからご機嫌にスタート。

 

 観光組はケーブルカーでフィッシャーマンズワーフまで行き、そのあたりのレストランを探してくれたので、自分も後からUBERでそのレストランに向かう。
見つけてくれたレストランが当たりで、今回の西海岸で一番美味しい飯だとみんなも上機嫌だった。

 

(つづく)

 

*1:理由を技術的に説明すると、現代の音源ハードウエアでパルス波を再現するにはサンプリングにしてもサイン波にしても尋常じゃないほど周波数の高い信号を加算していかなければならず、電磁妨害の観点から各国のレギュレーションをパスする機器を作らなければならないことがあるため、実は困難である。

*2:下北沢Lagunaで行われる「Sing」